問題発生プロジェクトへの新たな参画について <平成14年 問3>
成果物の機能不備や品質不良などによって進捗が遅れているプロジェクトに、プロジェクトマネージャとして新たに参画し、問題を早期に解決する使命を与えられる場合がある。このようなプロジェクトでは、進捗管理や成果物レビューが不十分であったり、要員の士気が低下していたり、顧客との信頼関係が悪化していたりするなどのプロジェクト管理上の問題点が見られることが多い。
新たに参画したプロジェクトマネージャは、そのプロジェクトの過去の管理方法などにとらわれることなく、新たな観点で問題点の調査や原因の分析などを行うことが重要である。まず、プロジェクトや構築する情報システムの特徴を理解した上で、プロジェクト管理上の問題点を調査する。そのためには、例えば、次のような項目を自ら検証する。
・プロジェクトの進捗管理や成果物の品質管理などの実施方法・実施状況
・成果物の作成状況やレビュー結果の反映状況
・プロジェクト体制や要員配置の状況
次に、調査結果を基に、プロジェクト管理上の問題点の原因を分析する。この分析は、これまでのプロジェクトの管理に欠落及び不足していると思われる事項を重点的に行う。そして、対策を検討して実施する。例えば、レビューの管理や実施体制に原因があれば、管理帳票や記録帳票などを改訂したり、実施体制を変更したりする。このようにして、これまでの問題点を是正し、成果物の機能不備や品質不良などを早期に解決することが重要である。
あなたの経験と考えに基づいて、設問ア~ウに従って論述せよ。
設問ア
あなたが新たに参画した問題発生プロジェクトの概要と、参画した時点での成果物の機能不備や品質不良などの状況を、800字以内で述べよ。
設問イ
あなたは、プロジェクト管理上の問題点をどのように調査し、その原因をどのように分析したか。また、その結果、明確になった原因と実施した対策は何か。それぞれ具体的に述べよ。
設問ウ
設問イで述べた活動をどのように評価しているか。また、今後どのような改善を考えているか。それぞれ簡潔に述べよ。
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